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2003.9.22 ありがとうおじさんのお話
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◇今、あるユニークな人の書籍が話題になっています。
題名は『「ありがとうございます」という言葉は不思議な力を持っています』。
●著者/ありがとうおじさん ●致知出版社発行

 全国の書店に平積みされ、売り上げ上位ランキングにのぼっているそうです。

 ぼくも3年も前から、ありがとうおじさんの存在は知っていて、お話しのテ
ープとか、講話録などをずいぶんたくさん見聞きさせていただいています。今
までは隠遁的なイメージがあったので、あえて詳しく紹介はせずに今にいたり
ましたが、ここにきて急展開、全国出版にいたりましたので、少しだけありが
とうおじさんに触れてみたいと思います。

 この本を出版するに際して、いくつかのお約束があったようです。それは、
名前、連絡先を明かさないこと。だから著者はありがとうおじさんとなってい
るんですね。そして、複製自由、版権、印税放棄、その代わり本の価格をその
分安価にすること、などです。こんな本はみたことないですね。

 ありがとうおじさんは現在、60歳くらいとお聞きしていますが、誰に教え
られたでもなく3歳から感謝の祈りを始められ、以来50余年あまりの間、ひ
たすら“ありがとうございます”を唱え続けておられます。

 父親が神懸かり的な力を持っていたそうで、本業の時計屋のかたわら、多く
の人の病をお祈りで癒す仕事をしておられたとか。もちろん無報酬です。ある
日、神様から「これから本当の修行がはじまる」というお察しがあり、その日
以来、時計屋へのお客はぱったりと途絶えてしまった。それまではそこそこ裕
福な生活をしていましたが、この日を境に極貧生活へ入ったとか。

 トタン張りの吹きざらしの小屋で生活し、家族全員で内職をしてもようやく
1食分になるかならないか。それを皆で分け合って食べるという生活が長く続
いたそうです。小、中、高校と学費さえも払えない状態なので、お昼のお弁当
はありません。6,3,3年の計12年間、一度もお昼を食べなかったとか。
お昼休みになると一人で校庭に出て“ありがとうございます”をひたすら唱え
ていました。

 そういう生活をしていながらも、成績はトップクラス。医者になることを目
指して大阪大学の医学部を受験しましたがあえなく不合格。その意味は、後に
なって分かりました。

 20歳のときに太陽を見ながらお祈りしているときに、肉体も魂も感覚的に
消えてしまった。そのときふっと人生の目的がわかったそうです。人を幸せに
したいとか、医者になりたいといかいうのはほんとうの人生の目的ではなく、
もっと大きな自分に気づくことだったのだと。

 その霊的体験の時、地球の未来図という地獄絵巻を見せつけられた。核戦争
でほとんどの人が死んで、かたわのような人がほんの少し生き延びている地獄
絵図。ありがとうおじさん(この頃はありがとう青年ですね)は、その光景を
目の当たりにして、地球を救って欲しいと思った。そのためには自分の命を捧
げますからと約束したそうです。肉体も魂もすべてを捧げますと。

 この日からほんとうの“ありがとうございます”のお祈りの生活が始まりま
した。それからはアルバイトをして稼いだお金のすべては平和運動に使い、い
っさい自分の手元にお金は残さなかったそうです。食事も断食を続け、月のう
ち3週間は断食し、1週間だけ食事をする。こんな生活を10年間、30歳ま
で続けたそうです。その間、お祈りでたくさんの人の病気を癒したと聞いてい
ます。その数、数万人とも。

 最後に100日間の断食をしたとか。最後には肺がだめになり、ほとんど呼
吸停止の状態で病院に担ぎ込まれたそうです。しかし、そこにも病を癒して欲
しい人たちが押し掛けてきたとか。この無謀ともいえる生活は、神様はどこま
で守ってくださるのか試したかったという気持ちもあったそうです。

 100日の断食も終え、もうここまで来たらいいかな、ということで、あと
は自然にまかせようという気持ちになってすべてを全託。なにがきてもハイと
いってありがたく受けるようになったそうです。そして、今の奥様と結婚。で
きるだけお祈りができる仕事がいいということで、保養所の管理の職などを長
らく勤め、暇を見つけてはお祈りを続けていました。この頃も、給料のすべて
を平和運動に使っていたとか。生活に必要なものはどこからか巡ってきたそう
です。

 こういう生活をしていましたが、40代半ばでいっさいの職を捨てます。家
族全員餓死してもかまわないから、すべて神様にあずけますよと。でも、必要
なもの、家にしてもお金にしても、全部集まってきました。

 その後、滋賀県の過疎地に1800坪の土地が現れてきて、それも必要なお
金がすっと流れてきた。家を建てる廃材や材料も、短期にどんどんと集まって
きました。そしてここでお祈りの場が生まれ、通称“ありがとう村”というの
が現存しています。おじさんは「もう、私の名前は出さんといてください」と
おっしゃっていますので、名前も住所もシークレットにしておきます。

 おじさんはこのように言っておられます。

「いいえ、もう名前は名無しの権兵衛で。こういう人がいてるというても名無
しの権兵衛で。それなぜかと言いますとね、私も最近は特に感じるんですけど
世界がひとつになるためにはね、神様だけを立てなければ駄目だというね。

(中略)それでないと我を出してね、そしたら中心争いをしたり、いろんな勢
力争いになっていくでしょ。だからこれからは世界をひとつにするためには、
ただ、もう宇宙の大神様ただひとつをほめたたえて感謝するだけがいいという
ね。そういう時代に入ってくるんじゃないかって。

 だから過去の自分も今の自分も必要ないという、ただ神様の働きに当たるも
のを感謝でうけるだけが世界をつないでほんとうに一つにしてくださるんだと
いうね。だから誰がこういう体験をしたから偉いとかすばらしいとかではなし
に、そんなものは取るに足らないという、もっとすばらしいものが天からいつ
も無限に降り続けているというね。それも滝のように降っているんだというね。
そこへ心を向けさへしたらみんな自然に悟っていける自分がどんどん現れて世
界がひとつになっていくんだというのね。

 だから私はもう若いときからそうですけど、一宗一派を立てるなというね。
こういう神様ね、指導もあるし、こういう一宗を立ててこういう教えを説きな
さいという神様もいてたのね。でも私は何も立てないというのを選んでそれが
正しいと思ってきましたし。こういう体験をするんでも別に自分のすばらしさ
を言うんじゃなしに、もうこんな生き方も数ある星ぐらいにしか思っていない
んでね。

 もっともっと大事なのは神様の方へ心を向けるだけという、もっともっと無
限に無限にすばらしいものを感謝さえしたら受けられるというね、そういう参
考になればというだけなんで」。

 ありがとうおじさんがどんな人か少しだけでも伝わりましたでしょうか。こ
んな人が現代にもおられたという驚きがあります。そのお話しの内容に興味を
持たれた方は、ぜひ本を手に取ってみてください。

 

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