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2005.4.17 さとううさぶろうさんのお話
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「いのちを感じる服」
吉備の国も桜色にそまり、今年の春はまるで光の使者が訪れたのではない
かというほど風景が輝いていた。はらりと散る桜の美しきこと。
散り際は美しくありたい、それはぼくの願いでもある。
そのためにも精一杯咲ききらなければ・・・。

◇ ◇ ◇
先日、“さとう うさぶろう”さんが赤穂に来られるとのことで再会すべ
く向かった。
赤穂・普門寺での「花祭り」で子どもたちが着る衣装の着付けのアドバイ
スをするためとのこと。うさぶろうさんは色々なところでの催しに衣装を頼
まれると、心やすくデザインして提供されている。今回は子供服60着を提
供するとのこと。
この衣装はヘンプでできていて、縦長の布を真ん中で折り曲げて縫い合わ
せただけのシンプルなつくり。それをすっぽりと頭からかぶり、横をボタン
でとめる。弥生時代の衣服を思わせる。
ボタンでとめずに帯で縛ることもできるし、前の布だけ縛って後ろをヒラ
ヒラさせることもできるし、後ろだけ縛ることもできる。その自由さに、着
ている人も見ている人も楽しくなる。
うさぶろうさんは以前こんなことを言っておられた。
> “ぼくはファッションを創っているつもりはないんです。エネルギーの塊
> を創って提供しているんです”(うさぶろう)
例えばこんな話を聞いたことがある。身体にメスを入れると体力が落ちる
ように、うさぶろうさんのデザインする服は、なるべくハサミを入れる部分
を少なくし、生地幅もできるだけそのまま使うそうだ。そうすることによっ
て非常にエネルギーの高い衣装ができる。
子どもたちの衣装を見せていただいて、確かにエネルギーを感じる。その
服がほんとうにシンプルなこと、またその着せ方のバリエーションと自由さ
に、ぼくも心躍った。
うさぶろうさんが何を提供しようとしているのか、その一端に触れたよう
な気がした。
◇ ◇ ◇
中国の『書経』という古い書物に「草根木皮は小薬なり。鍼灸は中薬なり。
飲食、衣服は大薬なり」と書かれている。もともと病を癒すすべとして、薬
草を染みこませた布を身体にまとうこともあったそうで、「服用」という言
葉もそこから来ているそうだ。
近代、人間が追求したのは便利さであったように思う。合理性を求めるこ
とによって、たしかに便利なものが安く手にはいるようになった。欲求を満
たすためにいろいろなものが発明され、そして物質的にとても豊かになった
と思う。ぼくもその恩恵を受けた1人である。
でも、見て見ぬ振りをしてきたことがいっぱいあった。誰もが分かってい
る。水、食べ物、衣服、住居、車・・・。もう言う必要もないと思う。
近年、急速にアトピー、花粉症などの症状を当然のように目にし耳にする
ようになったが、便利さの裏側で、取り引きが繰り返されてきた。キケンと
安全の間で。まあまあ、これくらいはいいでしょう〜という妥協の産物が体
内に吸収され、徐々に体内許容量を超え、身体が危険信号を出している。
これは物質のせいではなく、「これくらいはいいでしょう〜」という心が
つくり出したものだと思う。
かといって、ぼくは神経質に衣食住にこだわるつもりはない。よそに行っ
て出されたものは何でもおいしくいただくし、与えられた衣服や住居は無理
のない限りありがたく使わせていただく。でも、でも、心はつねに真っ直ぐ
向いていたい、自然の摂理の中の人としてありたい、そう願っている。
そうした意識の中で、いいものに出会ったら素直に嬉しくなる。やはり、
自然なものはいいなあ〜と、そう思うのだ。
うさぶろうさんの服を、ここ1〜2年着させてもらっているが、ほんとう
に心地良い。なぜこんなに気持ちいいのかをうさぶろうさんに尋ねてみた。
> “いま、多くの現代人は皮膚呼吸を忘れています。その原因の一つは化学
> 繊維や化学染料でつくられた服をまとっているからです。自然のものはい
> のちが宿っていて、すべて呼吸をしています。呼吸をしている服を着れば、
> 皮膚呼吸も活発になります。”
なるほど、うさぶろうさんの服は、自然素材で手紡ぎ、手織り、草木染め
の製法によって布にして、一着一着ていねいな手仕事によってつくられてい
る。
呼吸をしている自然素材でつくり上げた服なら、確かに着心地もいいし、
身体がよろこぶはずだ。まさに「いのちを感じる服」である。
◇ ◇ ◇

“さとう うさぶろう”さんのことは、以前メルマガでも紹介したことが
ある。
もともと、うさぶろうさんは日本で企業デザイナーとして活躍していた。
その後、新たな進展を目指してアメリカ・ワシントンDCへ。2年半をアメ
リカで過ごした後、ベルギーに移り住み、ヨーロッパを中心にオートクチュ
ールやウェディングドレスなどの創作活動を行っていた。
その頃、今までに体験をしたことのない不思議な感覚に襲われる。それは
人の思うことが分かってしまう、突然として相手の考えていることが読める
ようになってしまった、というのである。また、人の病を癒す力がそなわっ
たことにも気づいた。本人も何がなにやら分からないし、自分に何が起こっ
たのかを必死で勉強しはじめた。
未来のことが読める。そんな中でいろいろと揺れたが、けっきょく今自分
に何ができるのかを問うたとき、やはり洋服しかない、と再確認した。うさ
ぶろうさんは、新たな活動の地を目指し、草木染め・ヘンプなどの素材を求
めて世界を旅することになる。そして2年後、たどり着いたのがタイのチェ
ンマイだった。
その後、チェンマイに仕事場と住まいを移し、最初の1年は6畳ほどの部
屋に住み、安い鉄板の折りたたみテーブルの上でパターンを引き、ペットボ
トルを鉛筆立てにしていたという。
チェンマイに移り住んでから9年、タイの少数民族の伝統にはぐくまれた
手織り草木染め布等を生かしたうさぶろうさんのデザインした服は「うさと」
というブランド名で日本で展示紹介され、販売されるようになっている。そ
の収益によってチェンマイの人たちの生活が潤うようになった。
また、服地残布で作った「くま」「うさぎ」「ももんが」人形によるエイ
ズ孤児教育支援募金や、長野県松本市の神宮寺が取り組む「Access21プロ
ジェクト」への協力を通じて、タイでのHIV/エイズ問題支援にも尽力して
いる。

◇ ◇ ◇
さてさて、うさぶろうさんはタイでどんな生活をしているのか、タイの人
たちはどんな仕事ぶりなのか、とても興味を持った。「うさと」を日本に紹
介している友人に問うてみると、ビデオを撮影してきているという。ぼくは
ぜひ見せて欲しいと頼んだ。
そして、先日ようやく見ることができた。うむむ・・・これは〜。とても
面白い内容だった。ゆったりとしたタイの風景の中の手仕事。うさぶろうさ
んはこんなことを言っている。
> “ぼくはデザイナーだけど、染めも織りも作り手に細かな注文はしないん
> です。たまにみんなで外に行って景色を見たり、夜空を見たりしてそのイ
> メージを伝え、あとは彼らの感性に任せるんです。そうすると作り手も喜
> びをもって製作できるんですよね。”(うさぶろう)
日本では通用しないかもしないが、タイの人たちは気分の悪いときには仕
事をしないそうだ。また、それがうさぶろうさんの洋服を作るうえで好都合
だという。“だって気分が良いときに作る方が良い服ができるでしょ”と。

うさとの服はタイのゆったりしたリズムの中で、会話を弾ませながら楽し
い気分で作られている。だからそのリズムが洋服の中にも込められている、
というのだ。
ヘンプ(大麻)、コットン、シルクなどの自然素材をタイのイサン地方の
伝統的な手紡ぎ、手撚りで糸にして、黒檀の実や紫檀の樹皮、藍、マンゴー
の葉っぱなどを使って、色によっては80〜100回も「つける」「乾かす」
を繰り返す。それをタイの人がつくった素朴な機織り機で一反一反丁寧に織
る。
ああ、なんと根気のいる作業だろう。
裁断、縫製も、うさぶろうさんはガイドラインのみをタイの職人たちに伝
え、あとは作り手にお任せ。一般的に、洋服の縫製工場では効率を上げるた
めに、袖なら袖だけをまとめて縫うなど、分業してつくられることが珍しく
ない。うさとの服の縫製は、基本的に最初から最後まで1人の人が1着を縫
い上げる。すべての行程を1人で仕上げることによって、やりがいを感じ、
愛着を持って服づくりができるからだ。
ビデオでこの行程を見せてもらったぼくは、すっかり感動モードにはいっ
てしまった。ぼくが着せてもらっているこの「うさとの服」もこんな行程を
経て出来上がったんだなあ。ありがたいなあ。気持ちいいなあ。と、幸せな
気持ちに浸った。
ぼくたちが忘れ去ろうとしている手仕事の良さを体感させてもらったよう
に思う。
うさとの服はどれも優しいラインを持つ。優しい服を着ると、心も優しく
なる。それが自分らしさにもつながるのだと思う。だから同じデザインの洋
服でも、違う人が着ると全然違った印象になる。

こうした手仕事や自然の産物を好む人を「こだわりの人」だとよくいう。
でも、ぼくから言わせると、こだわりでもなんでもない、自然を愛する人だ
と思う。
もう、無理なこと、無理な関係、無理な行動はよして、お互い気持ちよく
行こう〜 というのがぼくの行動基準である。
☆霊性の法則 その10‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
「すべての自然物は、呼吸している」
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こづかいさんのお・ま・け 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ガイアシンフォニー第5番を観られた方はおられるでしょうか?その中で、
龍村ゆかりさんの出産シーンがあります。妊婦のゆかりさんが着ていた服が
「うさと」です。それにスーザン・オズボーンも「うさと」を着て歌ってま
したね。
うさとの服に興味のある方は、ぜひ一度着てみてください。身体がよろこ
ぶ体験ができると思います。うさとの服は常設店舗があるわけではなく、
「うさと展」というのが全国で開催されています。そこで購入していただけ
ます。オススメです!その売り上げがタイの人たちの生活を支えることにも
なります。
価格はけっして安くない、ユニクロなどに比べると。
ズボンで¥12000〜15000、シャツで¥8000〜12000く
らい、ショールは¥4000〜からでしょうか。普通、この手仕事で仕上げ
た服やズボンはずいぶんと高価なものになると聞いたことがあります。でも、
うさとの服には無駄なデザイン料などがはいっていないそうです。なのでモ
ノにしては安価に購入できます。
下記に今年の展示即売会のスケジュールがあるので、興味のある方はぜひ。
◆うさとの服ホームページ
http://www.usaato.com/
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